タップする指が止まらない、時間を忘れて読み続けたWebコミック、そのタイトルは?

読書

「ぇ、もうこんな時間? 全然止まらないのだけれど」ふっと目に留まったWebコミックを無料のところだけ読もうと思っていたのに、気づいたらポイントを消費して読み続けてしまいました。早く寝ようと思っていたのにタップする指が止まりませんでした……。

後から見た公式サイトでは「私は生き残る。何があっても……。身代わりで嫁いだ召使いの出生の秘密とは?」と紹介されていました。最近よく見かける、『評判の悪い男の所へ嫁ぐ系の恋愛マンガ』と思っていたのですが、大きく裏切られました。

物語の背景はこんな感じです。「ある国にとてもひどい暴君がいました。あまりにひどい政治に対してとうとうある兄弟が反乱を起こします。反乱軍には冷酷非道な平民騎士がいました。その平民騎士の活躍によりとうとう反乱軍が勝利し、暴君は王子とともに殺されました。反乱を率いた弟が新王となり兄は影から支えます。平民騎士はその活躍により公爵に任ぜられ、国境周辺の反乱により荒れ果てた地を領地として与えられます。平民騎士はある子爵の娘を気に入り嫁に欲しいと新王に言いました。新王は子爵に娘を平民騎士に嫁がせるように命じました。子爵の娘は平民あがりの冷酷な騎士の元に嫁ぐのを嫌がります。そこで子爵は女中を娘の代わりに嫁がせる事にしました」

ここまでの登場人物を整理すると、暴君、王子、反乱軍の兄、弟(新王)、平民騎士(公爵)、子爵、子爵の娘、女中(公爵夫人)の8人です。あとで説明しますが、この8人という人数がとても重要です。

女中が嫁ぐところからマンガは始まります。女中が子爵の娘ではない事はすぐばれますが、公爵としては誰でも良かったのかそのまま結婚し、女中は公爵夫人となります。ドレスを新調する為に町へ行きますが、そこは反乱の被害がひどく町は荒れ果て、領民は苦しい生活をしいられていました。そんな様子を見た公爵夫人は胸を痛めます。しかし、公爵は領民の為に何もする気は無いと言い出します。そしてあろうことか公爵夫人に復興をやってみるかと言い、それに対して公爵夫人はまさかの「やる」発言です。

女中あがりの公爵夫人に復興なんて出来るのかと思いますよね? それがなかなかの政治的手腕を発揮します。『評判の悪い男の所へ嫁ぐ系の恋愛マンガ』ではなく、実は政治マンガだったのです。公爵夫人の名君主の手腕を楽しむというのが1つめのポイントです。

領民の為に何もする気は無い言い放った平民騎士改め公爵ですが、公爵夫人と接していくうちにだんだん丸くなっていきます。その過程で領民に対しても心を開いていき、公爵夫人との仲も良くなっていきます。このあたりは『評判の悪い男の所へ嫁ぐ系のマンガ』でもよくある展開です。政治マンガでありながら恋愛風味が加わる事で堅苦しくなりすぎないのが2つめのポイントです。

領地は国境周辺という事もあり治安が良くありません。せっかく復興が順調に進んでいたのですが、最強と恐れられた平民騎士が都に呼ばれている隙に攻め込まれてしまいます。残された公爵夫人は絶体絶命のピンチ! しかし、ここで公爵夫人が再び名君主の手腕を発揮して領民をまとめて対抗します。この時の公爵夫人が格好いい! 思わず「ほれてまうやろ~」と叫びたくなるほどです。この公爵夫人のカッコよさが3つめのポイントです。

最後のポイントはキャラクターです。背景の説明のところで出てきた人物は8人ですが、実際の登場人物は6人です。つまりこの中の誰かと誰か、誰かと誰かは同一人物なのです。ここでこのWebコミックのタイトルを明かしますが、『光と影』というタイトルです。私見ですが、この人物の誰かと誰かの部分が『光と影』を表している事がタイトルの所以ではないかと考えています。

全240話あるようなのですが、さすがに最後まで一気に読む事が出来ず、話のきりが良かった80話で読むのを止めてこの日は寝ました。80話までのところではそれぞれの光の部分は相手の影の部分を知らない状態です。しかし、読者には誰と誰が同一人物で光と影になっているかは分かっている状態です。

登場人物はこの8人だけではありません。しかも80話を一気に読んだので人物の関係が分からなくなったのでもう一度読み直して人物相関図を書いてみました。その結果、あの人にあの人の影の部分がばれてしまうと、問題なのでは? とかあの人とあの人の恋は実は禁断の恋なのでは? など一気に読んだ時には気づかなかった伏線が色々見えてきました。このあとの展開で影の部分がばれた時にどのような話が展開されていくのかドキドキします。

皆さんも是非、人物相関図を書きながら『光と影』を楽しんでみてはいかがでしょうか?

私は先が気になるので一足先に読み進めますね。

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