ファイナルファンタジーⅠを初めてプレイした感想は壮大な大河ドラマ、しかも推理物を観るような体験だった!

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「えっ、マジで? ラスボスあいつなの……」この度初めてファイナルファンタジーのⅠをプレイしてラスボスまでたどり着いた時の心の声である。ファイナルファンタジーⅠをプレイする事は壮大な大河ドラマしかも推理物を観るような体験だった。

ファイナルファンタジーの最初は4人のパーティーを決める事から始まる。何の説明もないまま職業を決めて、名前を決めてゲームを開始する。4人は光の戦士との事だ。最初の城と町で情報を集めるとガーランドというナイトがセーラ姫をさらっていった事を知る。このセーラ姫を助ける事から冒険は始まる。

ドラゴンクエストの勇者が冒険に出る理由は明快だ。竜王を倒す為だ。プレイヤーが操る主人公の出自もはっきりしている。伝説の勇者ロトの血を引いているのだ。かつて魔物を封じ込めた勇者の血を引く者が現世によみがえった悪魔の化身、竜王を倒しに行くと言われれば、そうなのだと納得できる。

しかし、ファイナルファンタジーは違う。まず光の戦士が何なのか良く分からない。良く分からないままセーラ姫を助ける。次に4つのクリスタルがカオスの手に落ちたので光を取り戻して欲しいと言われるのでクリスタルを取り戻していく。ここでもクリスタルがカオスの手に落ちた理由が語られないままストーリーが進んで行くのである。結局、ラストボスに会ってラスボスが自己紹介したタイミングでやっと倒すべき相手が分かる。しかし、倒してもなぜこの相手がラスボスなのかはまだ分からないままなのである。

ファイナルファンタジーはドラゴンクエストのⅡとⅢの間に発売されたゲームである。Ⅰと言ってもドラゴンクエストⅠとは比べ物にならないボリュームである。乗り物も4つ出てくる。その1つは飛空艇で空が飛べる。ドラゴンクエストで空を飛べるようになるのはⅢのラーミヤが初めてだ。もう1つは潜水艇。ドラゴンクエストで海に潜れるようになるのはⅥまで待たなければならない。当時にしてはかなり先取りした内容だったと思われます。

乗り物により行動範囲が広がるので冒険する場所も様々だ。各種洞窟は広大な海や火山、海底神殿に滝の中。浮遊城に高度文明の都市。極めつけは2,000年の時空を超えます! 最近のRPGでは当たり前かもしれませんが、発売当時からすればかなりスケールの大きなゲームだった事でしょう。後半のダンジョンはかなり広く、ファミコンで遊んでいた人はかなり苦労した事が想像されます。

旅先で出会う人達も多種多様だ。エルフやドワーフ、妖精にドラゴン。人魚や言葉の通じない古代文明人。多様性をこの時代から取り入れていたのなら先見の明が凄いなと思います。各種族も特徴を活かしてストーリーに関わってくるのでストーリーに幅が出ます。

この後ナンバリングが16まで出るファイナルファンタジーシリーズの初代という事もあって有名キャラが何人か出てきます。ほとんどファイナルファンタジーをプレイした事が無い私でも知っているキャラとしてシドやバハムートが出てきます。ウネやスミスなどストーリーに関わったキャラ達は今後のナンバリングタイトルに出てくるのかが気になります。ファイナルファンタジーの原点を体験できるのでⅠのプレイはお勧めです。

そんな壮大なフィールドを冒険してたどり着いたラスボス。ラスボスの自己紹介が終わったところでやっと倒すべき相手は分かりましたが、何故こんな所でコイツと戦う事になったのかは謎のままです。ここまでに戦った敵とは段違いに強い、次元の違う強さのラスボスを倒すとエピローグが流れます。

そのエピローグでようやくこのラスボスと戦う事になった理由が明かされるのです。さながら推理小説の解答編のように。ここで明かされるラスボスがラスボスになった理由とストーリーがなかなかに複雑で難しい。クリアした余韻に浸りながら流し読むと理解するのが難しいので心して読んで欲しい。私はクリアした後、一週間くらい考えてようやく腹落ちした。それくらい難解なエピローグになっている。最初はタイムパラドックス的に矛盾していると思ったが、なんとか自分の中で辻褄を合わせる事ができた。

ファイナルファンタジーⅠは広大なフィールドと様々な人や種族と出会う壮大な大河ドラマを観るようなゲームだ。しかも、最後までラスボスと冒険の理由が謎のままと言う推理小説を読むようなゲームでもある。ピクセルリマスター版が出て手軽に遊べるようになった。この記事がファイナルファンタジー好きもやった事無い人も、ファイナルファンタジーⅠをプレイするになれば幸いです。エピローグを読んでどんな理解になったか是非意見交換しましょう。

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